健保からのお知らせ
健保組合ニュース 2025年7月号
7月7日開催の第111回組合会において、令和6年度事業報告および収入・支出決算が承認されましたので、その概要などについてご報告いたします。
〈健保組合の財政〉
令和6年度の当健保組合の財政は、収入支出差引額では黒字となりましたが、繰越金等を除く経常収支では、約2億1,946万円の赤字となりました。
健保組合の事業概況
〈健保組合の事業概況〉
令和6年度の収入は、全体で30億6,380万円(対前年度比0.16%減)となりました。対して支出は、保険給付費と高齢者医療納付金が増加したことにより、全体では28億2,259万円(対前年度比7.92%増)となりました。
このことから収入支出差額の決算残金は前年度より減少した2億4,121万円となりました。
介護保険は、介護納付金の増加により収入支出差額の決算残金は5,749万円となりました。
<保険給付の概況>
「療養の給付」は、過去2年間で約10%増加している。
「高額療養費」は、過去2年間で約27%増加しており、年間の医療費が100万円以上の人数は、加入者全体の3%であり総医療費では38.3%を占めている。
「傷病手当金」は、過去2年間で金額と件数ともに増えている。
<保健事業の概況>
令和6年度は、第3期データヘルス計画を策定しました。第3期データヘルス計画の6年間のテーマとして「コラボヘルス」と「DX推進」の2つを掲げています。
コラボヘルスでは、健保組合と加入者をつなぐ健保担当者の意見を取り入れるために健康管理推進委員会の構成員を見直しました。
DX推進では、家庭常備薬品等の配布について、紙の申込みからWEbの申込みに変更しました。
特定健診では、これまで被扶養者を対象にしていたレディース健診を被保険者まで拡充しました。
【特定健診・特定保健指導の推移】
令和6年度収入・支出決算概要
一般勘定
収入合計 | 3,063,808,408 円 |
支出合計 | 2,822,594,422 円 |
収支差引額(決算残金) | 241,213,986 円 |
平均被保険者数 | 4,431 人 |
平均標準報酬月額 (保険料免除者を除く) |
483,145 円 |
平均年間標準賞与額 (保険料免除者を除く) |
1,693,991 円 |
収入の部のポイント
- 保険料収入
健康保険料収入は、25億3,550万円と対前年度比2,493万円、0.99%増となりました。
調整保険料収入は、4,613万円と対前年度比149万円、3.34%増となりました。
- その他の収入
財政調整事業交付金は、1,837万円と対前年度比687万円、59.71%増となりました。
収入
(単位:円)
科目 |
決算額 |
前年度決算比 |
被保険者1人当たり額 |
---|---|---|---|
健康保険収入 |
2,535,503,882 | 24,934,125 | 571,703 |
調整保険料収入 |
46,127,293 | 1,492,388 | 10,401 |
前年度繰越金 |
441,519,000 | △ 45,944,326 | 99,553 |
繰入金 |
0 | △ 2,400,000 | 0 |
国庫補助金収入 |
576,000 | 5,000 | 130 |
出産育児交付金 | 692,061 | ― | 156 |
財政調整事業交付金 |
18,371,800 | 6,868,600 | 4,143 |
雑収入 |
1,018,372 | △ 534,882 | 230 |
介護勘定受入 |
20,000,000 | 10,000,000 | 4,510 |
収入合計 |
3,063,808,408 | △ 4,887,034 | 690,825 |
支出の部のポイント
<保険給付費>
保険給付件数は、前年度に比べ8,614件増の12万2,556件、保険給付費総額では、14億1,242万円と対前年度比2.88%、3,957万円の増加となっています。
- 被保険者(本人)の保険給付費科目別内訳
入院 対前年度比30.99%増の2億253万円(367件)
外来 対前年度比0.05%増の3億4,986万円(36,176件)
歯科 対前年度比0.98%増の8,291万円(9,953件)
薬剤 対前年度比1.53%減の1億5,577万円(24,000件)
傷病手当金は、件数(217件)・金額では対前年度比5.95%減の5,563万円
高額療養費は、件数(343件)・金額では対前年度比1.00%増の1,539万円
- 被扶養者(家族)の保険給付費科目別内訳
入院 対前年度比6.88%増の9,128万円(221件)
外来 対前年度比6.10%減の2億262万円(23,591件)
歯科 対前年度比0.70%増の4,919万円(6,121件)
薬剤 対前年度比3.20%増の1億475万円(16,978件)
- 高齢受給者の保険給付費科目別内訳
入院 対前年度比4.44%減の2,075万円(32件)
外来 対前年度比13.46%減の2,123円(1,941件)
歯科 対前年度比2.68%減の434万円(466件)
薬剤 対前年度比15.47%減の943万円(1,303件)
<納付金>
納付金は、前期高齢者納付金が前年度比73.56%増の2億9,382万円、後期高齢者支援金が前年度比3.01%増の7億5,120万円となっています。
高齢者医療制度への拠出金は支出全体の伸びの7.92%のうち5.6%ポイント分を占めており、組合財政を圧迫しております。
<保健事業費>
主に人間ドックなどの疾病予防にあてられる保健事業費は、1億5,092万円と対前年度比1.50%減となっています。
支出
(単位:円)
科目 |
決算額 |
前年度決算比 |
被保険者1人当たり額 |
---|---|---|---|
事務所費 |
95,292,585 | 2,929,472 | 21,487 |
組合会費 |
545,734 | △ 100,836 | 123 |
保険給付費 |
1,459,990,326 | 47,573,466 | 329,197 |
法定給付費 |
1,417,820,126 | 43,636,866 | 319,689 |
付加給付費 |
42,170,200 | 3,936,600 | 9,508 |
納付金 |
1,045,020,805 | 146,452,743 | 235,630 |
前期高齢者納付金 |
293,823,845 | 124,529,812 | 66,251 |
後期高齢者納付金 |
751,196,744 | 21,923,452 | 169,379 |
退職者給付納付金 |
0 | 0 | 0 |
病床転換支援金など |
216 | △ 521 |
0 |
保健事業費 |
150,915,915 | △ 2,291,228 | 34,028 |
還付金 |
1,127,813 | 799,407 | 255 |
営繕費 | 104,606 | 104,606 | 24 |
退職積立金繰入 |
2,830,000 | 146,000 | 638 |
財政調整事業拠出金 |
45,459,910 | 1,445,988 | 10,250 |
雑支出 |
1,306,728 | 81,821 | 294 |
介護勘定繰入 | 20,000,000 | 10,000,000 | 4,510 |
支出合計 | 2,822,594,422 | 207,141,439 | 636,436 |
介護勘定
介護保険料収入4億2,854万円と一般勘定受入2,000万円を繰入れた、収入合計は4億6,858万円(前年度比1.98%増)となりました。これに対し、介護納付金は3億9,109万円(前年度比11.07%減)で、支出合計は4億1,107万円となり、その結果、収入合計から支出合計を差し引いた5,750万円が決算残金となりました。
収入合計 | 468,582,468 円 |
支出合計 | 411,086,052 円 |
収支差引額(決算残金) | 57,496,416 円 |
第2号被保険者数(平均) | 3,647 人 |
平均標準報酬月額 (保険料免除者を除く) |
520,564 円 |
平均年間標準賞与額 (保険料免除者を除く) |
1,482,699 円 |
収入
(単位:円)
科目 |
決算額 |
前年度決算比 |
介護保険第2号被保険者 たる被保険者等 1人当たり額 |
---|---|---|---|
介護保険収入 |
428,548,536 | △ 947,998 | 155,271 |
前年度繰越金 |
20,000,000 | 0 | 7,246 |
雑収入 | 33,932 | 32,661 | 12 |
繰入金 | 0 | 0 | 0 |
一般勘定受入 | 20,000,000 | 10,000,000 | 7,246 |
収入合計 |
468,582,468 | 9,084,663 | 169,776 |
支出
(単位:円)
科目 |
決算額 |
前年度決算比 |
介護保険第2号被保険者 たる被保険者等 1人当たり額 |
---|---|---|---|
介護納付金 |
391,086,052 | 38,971,042 | 141,698 |
介護保険料還付金 |
0 | 0 | 0 |
一般勘定繰入 | 20,000,000 | 10,000,000 | 7,246 |
支出合計 |
411,086,052 | 48,971,042 | 148,944 |